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山口大学
PURELAB®︎ Questが精度の高い慢性疾患の研究を可能に
山口大学の総合科学実験センター 遺伝子実験施設の科学者たちは、次世代シーケンシング技術を活用して、がん、認知症、心血管疾患などの慢性疾患を研究しています。また、日本全国から送られてくる毎年1,000以上のサンプルに対して包括的なゲノム解析を行っています。これらの高い精密さが求められる作業を遂行するためには、高品質の超純水が不可欠です。
次世代シーケンシング技術による革新
超ハイスループット、大規模な処理能力、高い処理スピードにより、次世代シーケンシング技術は生物学研究に革命をもたらしました。これの変化は、遺伝子の包括的な解析や生物システムの詳細な研究をこれまでにないレベルで行うことを可能にしました。例えば、かつては人間ゲノムプロジェクトを実施するのに10年以上かかっていましたが、この技術により全ゲノムを1日でシーケンスすることができるようになりました。また、トランスクリプトミクス(RNAシーケンス)を使用して、サンプル内のすべてのRNA分子に関する情報を捉えることも可能になりました。
研究者たちは、これらの包括的なゲノム解析技術を応用して、疾患のメカニズムを解明し、新しい薬の開発ターゲットを特定するための洞察を得ています。山口大学の遺伝子実験施設のチームによる最近の研究例としては、以下のものがあります:
乳がんに関与する新しい遺伝子変異を特定するためのWES (全エクソームシーケンス) を実施し、エストロゲン受容体遺伝子の活性が高まることが腫瘍の発展に作用している可能性があることを発見しました。
マウスの脳における遺伝子活性の変化を特定するためにトランスクリプトミクスを使用し、胎盤エキスの認知症治療の可能性を探る研究を行いました。
実験の成功に欠かせない高品質の超純水
遺伝子研究所で下記のような高度な技術を伴う作業を行う際、高品質な超純水は不可欠です。
細胞培養用の培地の調製
細胞や組織から抽出したDNAやRNAの希釈
全ゲノムおよび全エクソームシーケンシング
RNA-seq解析
以前、チームが他社の超純水装置で製造された水を使用していた際、水質に問題がありました。この問題は、特に細胞や組織サンプルから抽出されたごく少量のRNAを扱う実験結果に影響を及ぼしていました。
「他社の古いシステムの水からRNase汚染が発生し、その結果、サンプル内のRNAが分解されることがありました」と、チームの研究者である水上洋一教授は説明します。「これが、遺伝子発現経路の解析にさまざまな問題を引き起こす原因となりました。」
高品質な超純水の安定供給
古いシステムの代わりに、遺伝子研究室のチームは、エルガの実験用水精製システム PURELAB Questを導入しました。これにより、研究者たちは超純水(18.2 MΩ・cm)を簡単に、また安定的に得られるようになりました。導入以来、チームはすべての実験で一貫して信頼性の高い結果を出しています。
「超純水の水質に非常に満足しています。RNAの分解や細胞培養の汚染などの問題は一切発生していません」と、水上教授。「エルガのシステムはスペースもあまり取らず、操作も非常に簡単です。」
PURELAB Questの主な特長:
蛇口に直接接続し、高品質な超純水、純水、RO水を精製
競争力のある価格と低ランニングコスト
複数の水質センサーの内蔵と定期的な再循環機能で、常に水の純度を監視・保証
コンパクトなデザインで実験室の使用スペースを最小限に抑える
簡単なプラグアンドプレイ設置
高速な流量で試薬の準備が迅速にできる
使いやすく、メンテナンスも簡単
再生素材を使用して環境への負荷を最小限に抑える
TESTIMONIAL
お客様の声
「エルガ PURELAB Questが精製する水は非常に高品質で、コストパフォーマンスも優れています。細胞培養やRNA、DNA、タンパク質の解析など、超純水を必要とするあらゆる分子生物学の分析にお勧めできます」
水上 洋一 教授
山口大学総合科学実験センター 遺伝子実験施設